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日本語と英語の違い

ここのところ、一度納品した英文に対してクライアントからの質問が相次いでありました。

まず、「お気軽にいらしてください」を"drop in"としたところ、「お気軽に」が抜けています、と言われました。

どうやら、クライアントはTradosで作業をしているので、日本語一語に英語一語を対応させないと気が済まないようです。

困ったものです。

日本語と英語の違いの中でも大きなものは、日本語では「副詞+動詞」で表現し、英語では動詞自体が変わるという点です。

例えば、「ドスンドスンと歩く」、「大股で歩く」のように、日本語では「歩く」という動詞に「ドスンドスン」や「大股で」のような副詞を付けて表現しますが、

英語の場合はそれぞれ"stomp"、"stride"とするのが自然です。

"walk"で表現できないこともありませんが、何かの一覚えのようになってしまいます。

上記の"drop in"は「気軽に入る」という意味で、すでに「気軽に」という意味が含まれているんですよ~。

2つ目は数字に関するもの。「1 + 4」とするか、「1も含めて5」とするか、です。

どちらも意味は同じなのですが、「1も含めて5」としたところ、「1 + 4で訳してほしい」と言われました。

これは、最初に細かいことを述べて結論に至る日本語の文章と、結論が先の英語の文章の違いです。

「1も含めて5」は英語にすると"5 including 1"で結論が先に来ます。

"1 and additional 4"の場合は合計で5になることは「当然のこと」として省かれますが、すっきりしません。

(この、「当然のこととして省かれる」というのは実は日本語の文章ではよくあるのです。

例えば、省略語。英語では初出時にスペルアウトするのが一般的なので時間を掛けて調べるのですが、

ある時、どうしてもわからなくて翻訳会社からクライアントに聞いてもらったら原文を作成したはずのクライアントもわからなかったことがありました。)

愚痴でした。