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教育省の規程の意味

これまでの最短記録、11日でホストファミリーから追い出されるという"異業"を成し遂げた留学生ですが、私の家に移ってすぐに娘たちとそのお友達数人に囲まれ、楽しい時間を過ごしています。

私がホームステイのお世話をしていた時は、最終的にあまりいい結果にはなりませんでしたが(『最悪のホストファミリー』を参照されてください)、6ヶ月間同じところに特に問題もなくホームステイしていました。それが、先週から学校がホームステイもすることになり、未経験の先生方で始まったばかりでした。学校にとっては最初の失敗談となってしまったわけです。

でも、これまで「わざわざ規程まで作って留学生を守る必要があるのか?」と思っていた私ですが、今回、何度この内容に助けられたか知れません。

教育省の規程とは、『留学生の生活保障に関する服務規程』で教育省のウェブサイトからダウンロードできるのですが、10月に改訂されたばかりで日本語のものはまだ準備中のようです。

今回のホストファミリーもその前のホストファミリーも、どちらも完全に自分たちの役割を理解していなくて、留学生の保護者は自分だと思っていました。これは、留学生を受け入れたことがないファミリーによくあることで、前のファミリーの時には学校の先生も「ホストファミリー=留学生の保護者」と思っていて、成績に関する情報を流してしまいました。その件については学校に苦情を入れ、校長から謝罪がありましたが、その後も留学生のプライバシーを軽視したような事件が続き、その度に私が苦情を入れて来ました。

15.4 サポート体制は留学生の要求に適ったものでなければならない。

特にこれは重要な部分です。

ホストファミリーも学校の先生方も、例えばあるスポーツやイベントに留学生を参加させたいと思った時、留学生の意見を全く無視してそれらを強制することがあります。私ももちろん、参加する方がいいと思った時にはそれを勧めますが、最終的に留学生が「やりたくない」と言って、そのご両親が納得している場合にはそれらを無理に勧めないようにしています。

留学生も一人一人違います。こちらの先生方は現地の子供たちについてはそう思っていても、留学生は同じ文化背景だとみんな同じと思っているような感じがあり、どうも理解されていません。運動が好きな子もいればそうでない子もいます。生徒の心理状況によってはイベントに参加させない方がいいことだってあるでしょう。特に、生徒がいじめに遭っていたりしたら、イベントに参加させることでそれを助長してしまう可能性だってあるわけです。

ホストファミリーの仕事と私の仕事は全く別のものですし、私は自分の生徒を学校に置いて行くだけのエージェントではありません。

今回、何度も学校からの命令を断わり続けることで、やっとこちらの要求を受け入れてもらい、ホストファミリーとの出来事もありましたので、多少私の立場は学校に分かってもらえたと思います。

留学生の希望を常識的な範囲でできるだけ叶えてあげるようにサポートして行くのが私や学校、ホストファミリーの仕事です。

いつもいつも私を励ましてくださる留学生のご両親やお友達に感謝しています。。。