ご存知のように、英語の綴りには米国式と英国式があります。
どちらを使用してもいいけれどもどちらかで統一すべきで、混在はダメです。
私も時々政府関連の日英翻訳をすることがあり、いつも問題になるのは厚生労働省です。
なぜかここでは"labour"という単語のみがイギリス式の綴りなのです。
(これは組織名だけでなく、補助金の名前なども同様です。)
ところが、その下にある組織名で"Centre"と綴られているところはありません。
"Labour Market Center Operation Office"に至っては「この英訳を考えたのはだれだ?」と文句言いたくなります。
"Labor Market Center"か"Labour Market Centre"のどちらかにしてほしい。。。
http://www.mhlw.go.jp/english/org/detail/dl/organigram.pdf
これは本当に困ったものです。。。
アメリカの組織でもイギリスにあれば"Centre"ですし、イギリスの組織でもアメリカにあれば"Center"です。
何でこんな英訳になったのか。。。
まぁ、厚生労働省の中だけならそれでもいいかも知れないのですが、「省庁リスト」にするとかなり目立ちます。
(いつも校正者に「何でここだけ英国式なんだ」と言われるのです。。。)
国家レベルでどちらかの綴りに統一したほうがいいですよ。
独立行政法人や公益法人の中の「○○センター」と呼ばれるところ全部を"Centre"とするより、厚生労働省を"Labor"としたほうがお金はかからないかと思いますけど。
それと、法律などの訳語も統一すべきです。
例えば、「労働基準法」。http://osaka-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/advisor_foreign_workers.htmlでは"Labour Standards Law"と訳されていますが、
日本の「~法」は"Act"。「日本法令外国語訳データベースシステム」やWikipediaの"Labor Standards Act"のほうが正しいと思います。
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?id=5&vm=04&re=01
http://en.wikipedia.org/wiki/Labor_Standards_Act_of_1947
これからは組織や法律、補助金などの名前を決めたら英語訳も一緒に決めたほうがいいのかも知れません。
あ、それと、国立大学も"○○ University"と"University of ○○"が混在しているので、どちらかで統一したほうがいいと思います。