ここのところ、毎日何らかの翻訳の仕事があり、なかなかまとまった時間が取れませんでした。これまで、IT関係が続いたかと思ったら医薬関係の仕事が入り、アート関連の翻訳の後に電子工学。未知の分野や英日も次々に増えています。
そんな中、先週は初めてテープ起こし+翻訳というのをしました。英語で録音されたMP3ファイルの内容をワードで書き出し、さらにそれを翻訳するというもの。ファイルは3つあってA4サイズに書き出したらそれぞれ0.5枚、2枚、3枚でした。長いファイル2つはそれでも話者が英語のネイティブだったのでその日のうちにテープ起こしが終わり、翌日には翻訳も終わったのですが、録音時間にして2分ほどの一番短いのが大変でした。
話者が英語を母国語とする人でないというのが明らかに分かるほどの強い訛り。文法もきちんとしていないので前後関係から単語を推測することもできず、まず、ネイティブ3人に断られました。大学生の女の子ががんばってくれたものの、聞き取れないところがいっぱいで、とてもそのまま提出できる状態ではありません。
そんなこんなで悩みましたが、そうしている間にも時間が過ぎてしまい焦るワケです。自分は難聴だけど、これは自分しか何とかできないと思い、テープ起こし支援ソフト(Key Player)なるものをベクターからダウンロードし、速度を落としてとりあえず穴となっている部分をすべて埋めました。
それでも自分だけでは自信がないので、語学学校で何年もアジア人に英語指導をしていた知人に聞いてもらったら「2回聞いてみたけどさっぱり分からない」と言われる始末。仕方がないので、夕べオークランドから戻った長女にチェックしてもらい、「これ以上は無理」というところまでできました。これでダメなら、話者に直接メールをして原稿を送ってもらうしかないと翻訳会社には伝えました。
まぁ、分野が専門的なために、普通のネイティブでは分からない単語も多かったのは事実ですが、自分の耳もまだまだイケるとちょっとした自信になりました。(スペシャリストから見たら、補聴器が必要なレベルであることには変わりはないんでしょうけどね。)
今回の仕事で家族の私を見る目が変わりました。それまでは、日英がほとんどで、夫や長女が目にするのは完璧でない英語だったので「まぁ、普通の日本人が書く英語よりは意味が通じてる」程度にしか認識されていなかったと思うのですが、今回は夫も「こんな文章が聞き取れたって理解できるネイティブはほとんどいない。これを日本語にできるなんてスゴいな」と言ってくれました。
夫は文法がダメで、英語ネイティブの録音の中で1つだけ、動詞が特定できない文章があったんですが、「『動詞』って『動きを表すもの』だよな。だったら『~ing』のコレが動詞だろう」。。。いや、それは動名詞というものだよ。ちょっと違うよ。ネイティブは文法的に説明してもチンプンカンプンの人が多いです。「これはスピーチだから、『次は動詞で』とか考えてしゃべっているワケじゃないし」と言われ、その部分だけを数人に聞いてもらってもやはり動詞はない文章のようなのでそのまま(sic)と表示しましたが。
そんな合間に先週は結婚記念日でした。17年になりました。そして、14日はバレンタインデー。
マガジンハウスのウェブサイトでも紹介しましたが、マンガファイにはBennetts of Mangawhaiというチョコレート工場があります。今の場所に移る前に私も教員をしながら夏休みだけ包装のアルバイトをしたり、職人としての訓練も受けたことがあるところ。オーナーのメアリーからお呼びがかかり、翻訳の仕事の合間に行って来ました。そしたら、板チョコの裏に日本語と中国語でメッセージを入れたいと言うのです。私の翻訳の仕事がそんなに忙しくないと思っている彼女は「2~3時間練習すれば記憶が戻るだろうから、やってもらえないかしら」と能天気なことを言うのです。
いや、でもチョコレートを搾り出していたのはもう6年も前のことだし、2~3時間も練習するつもりもないし。。。で、夏休み中だった長女を連れて行ったのですが、短時間の練習でできるようになるワケもなく、結局、フランス人の職人を訓練することにしました。"I love you"を日本語でと言われたのですが、「愛」はめちゃくちゃ難しいし、「愛してる」なんて書いてあるチョコレートを見ず知らずの相手にもらったらちょっとコワいので「大好き」にし、ひたすら練習。2つ文字だとそうでもないのに、3つになるとそれぞれの文字の間の空間が同じ幅でなかったり、バランスが悪いんですね。しかも、慣れて来ると文字も崩れるという傾向にあり、まぁ、フランス人の彼にとっては文字ではなく形なのでだんだんテキトーになってしまうんです。でも、1枚$9近く取るんだし、昔返品されて大変だったこともあるのでそんなにテキトーにというわけにも行かず、結局3日行きました。
←NZ HeraldのVivaにも紹介されたボードは失敗作。。。他に2枚書いたのになぜこれを採用したんだろう。
ほしみつきさんの『編み犬の毎日』を見ながらハスキーをたくさん。段数リングをプレゼントしてくれたYちゃん、ありがとう!これらの他にダックスフントやダルマシアンも作りましたョ。アクリル糸に希望の色がなくて、なんと、毛100%の高級編み犬となりました。
今度は大きいのを作ってみたいです。