昨日、久しぶりにＭさんからお電話をいただきました。
53歳のＭさんは元々看護婦で、お若い頃からいろいろな国際交流事業に参加されて来た医療通訳の分野では大先輩。彼女がご自分の英語力に限界を感じられ、何とか伸ばしたいと悩まれていて私がメールでご連絡させていただいたのがきっかけで知り合いました。
ここのところ、肩などを含めた体の外側に様々な障害が出て来て治療をされているので看護の仕事に戻ることは不可能に近く、通訳をすることが多くなったそう。一般の医療通訳ですと英語ネイティブのドクターが言っていることを日本語ネイティブの患者に伝えるので英日が主になるのですが、診療科目によっては例えば精神科のようなところでは英語ネイティブのカウンセラーは聞き手に回り、日本語ネイティブの患者が話すことが多くなるので日英が主になります。「そうなると私はダメです。反応が遅い」とのこと。
それで、英語コンサルタントなる人に相談し、「話をしているうちにとってもやる気になったんだけど」３ヶ月のコースの料金を聞いたら「めまいがしそうになった」らしいのです。医療分野の知識もあり、何年も通訳をされていたＭさんですらさらに勉強することを考えられているんですね。
「英語コンサルタント」という職業は初めて耳にしました。英語習得は継続するのがポイントで、その継続も１ヶ月に１回では意味がなく、１日１回とか２日に１回でなければならず、それを続けて行けるように動機付けをしてくれるのだそうです。もちろんその中で独自に開発した教材を勧めたりするらしいのですが、それだけいつまで経っても英語がコンプレックスになっている人が日本には多いということでしょうね。ニュージーランドでは成立しない職種だと思います。。。残念ながら私はそれを無料でしていますのでそれほど頻繁にはできませんし、お金を取ったら罪悪感を感じてしまいそうです。
でも、継続がポイントだというのは事実。教材をコレクションしているのかと思われるような「教材マニア」になってはダメです。どんな教材でも続けなければ意味がなく、高いお金を出して集めても本人に英語力がつくわけではありません。
また、どんな教材にも一長一短があり、それだけで英語ができるようになるものはありませんので、いろいろな方向からのアプローチが必要になります。
でも、重要なのは、一度にリスニングも文法もボキャブラリーも勉強しないこと。貪欲になるのは分かりますが、リスニングのためにディクテーションをするのであれば、まずはそれに集中してください。途中で単語の意味を考えたり、文法的なことで悩んだりしてはいけません。スペルなど間違ったって聞き取れていればいいのです。
これは実はそんなに簡単なことではなく、先生がついていると失敗することが多いんですよ。独学なら徹底できますけど、先生というのはどうしてもいらないことまで教えたい人が多く、結局学習者は何を教えられたのか分からなくなってしまうんですね。これは注意です。
そして、それを続けること。私はイギリスに留学していた時に英語を早く聞き取れるようになりたくて毎日語学学校の図書館でディクテーションをしていました。１ヶ月でかなり聞き取れるようになりました。その後、リーディングのスピードを上げたくなり、同時通訳を学んだり、IELTSのリーディングの問題を毎日１つずつ10日間続けたらこれまたかなり速くなりました。目的をしぼり、それをある程度の期間続けることで効果が得られるようになります。
ボキャブラリーはしんどかったですね。１週間に30個をリストし、できない単語があったらそれを残してさらに単語を追加して30個にして次の週のリストを作るという形で、もちろん私も人間ですからサボったこともありますが、気持ちを持ち直してまた始めて。いつもＡから始めるので次はＺにしてみたり、いろいろ工夫もしました。
でも、私は根っからの三日坊主。母にも「お前はニワトリと一緒だな。どんなことも三歩しか持たない」と言われていました。だから、どんな計画も３日毎。
新しい教材なんて買わなくてもいいですから、お手持ちの教材の中から一つを選んでまずは１週間続けてみてください。それができたら２週間。
それと、続かない人はいろいろな言い訳をします。「時間がない」「お金がない」「疲れていた」。。。まぁ、あなたの英語が来年も同じレベルでも他のだれも困るわけではありませんから、それで英語学習を１日延ばすのは自由です。そういう人がいなければ日本で英会話教材が売れることもないでしょうし、通訳だって需要がなくなってしまいます。
ね、今日も一つ何かしてみましょう。私も１回￥1000でメールによる添削指導をしています。よかったら自己紹介文を英単語150語で書いて送ってみてください。今なら無料で添削してお返しします。メールアドレスはinfo@bested.co.nzです。
You can do it!