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直訳か意訳か。。。

最近、とても悩んでいることがあります。「直訳」と「意訳」についてです。

翻訳会社の中には直訳を極力嫌う会社もあります。翻訳関連の雑誌の特集に翻訳例がいくつか掲載されていて、さすがと思われる訳もあれば、「ここまで意訳して自分のことばで表現してしまっていいのだろうか」と思われるものもあります。

「直訳」はウィキペディアによると「直訳(ちょくやく)とは、別言語に翻訳する際に原文の文法構造や単語を忠実に再現する手法である」とあります。でも、品詞などまで全く同じに訳しているわけではなく、私としては直訳ではないと思っていても、翻訳会社の担当者によっては直訳だと言われることもあります。

でも、どうなんでしょう。原文の形が見えないほどの意訳にしてしまったら、それを再度翻訳しても原文に全然近い文章にならないでしょうね。そこまで原文を無視していいものなのか、気になるところです。直訳だと文句を言ってきた某社の校正者がチェックした文章を見ましたが、意訳された部分もほとんどなく、私が訳した文章の前後を入れ替えただけのようだったこともありました。

先日、トライアルを受けた会社の場合は、今、取り組んでいるプロジェクトと内容が似ていたので同じように訳したら不合格でした。今の仕事は直訳でいいというわけではないのですが、原文のすべての内容を忠実に訳さなければならず、新たな情報を追加しないように依頼されています。

一つの文章を原作者と訳者の2人で書くことになるので、どちらを優先にするかという問題はありますが、私は、著作権が原作者にある以上はその内容にできるだけ忠実に訳すのが翻訳者の仕事だとは思います。翻訳者は陰の役者であり、原作者より前に出てはいけないような気がするんですけどね。

難しいです。。。