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外から見た日本の不思議

私は1993年に27歳で日本を出たので、今年で日本に住んでいた年数とニュージーランドに住んでいる年数が同じになります。なので、私の視点はずっと日本に住んでいる人たちとも違うし、日本に住んだことがないニュージーランド人とも違うと思います。

ここ数年、毎年のように日本に行っていますが、数週間の滞在なので、どちらかと言うと「外国人旅行者」。右から左に移動するだけでも大変です。

そういう私が翻訳の仕事を通じて、いつもイライラさせられる日本人の考え方に「日本人対外国人」という区別があります。「外国人との共生社会」とか。そもそも、「日本人」や「外国人」ってだれを指すのでしょう?

両親が日本人でも英語圏で育ったために日本語ができない人は日本人?外国人?二重国籍者で日本のパスポートを持っていても日本語ができない人は?両親とも外国人でも日本で育ったために日本語が母国語の人は?もし、今の私が日本に住んだらゴミの捨て方もわからないし、車を運転するのだって恐ろしいし、どちらかというと「外国人」でしょう。

だったらどう呼べばいいの?となるかと思うのですが、そもそも、日本人と日本人以外の人という二つに分けることをやめ、「(日本で生まれ育った人も含めて)新しくその土地に移って来た人」、「日本語を母国語としない方々」、「永住ビザまたは長期就労ビザ保持者」とか、時と場合によって呼び方を変えたらどうかと思います。

とにかく、「日本人対外国人」という考え方があるうちは国際化なんて無理。ついでに、見た目が日本人(アジア系)でなくて「コンニチハ」しか言えない人に「日本語上手ですね」とか、ちょっと箸を使っただけで「お箸上手ですね」もやめたほうがいいと思います。普通にご近所に新しく引っ越して来た人に接するように、ですね。